スピーチでの敬語の基本と忌み言葉・重ね言葉

~敬語の基本~忌み言葉と重ね言葉~

スピーチでの敬語の基本と忌み言葉・重ね言葉についてまとめています。どんなに上手なスピーチも敬語が間違っていたり、誤って忌み言葉や重ね言葉が入っていると台無しになってしまいます。そうならないためにも少し確認しておきましょう。

~敬語は大きく分けると3種類あります~

尊敬語
相手への尊敬を表す言葉。動詞のあとに「れる」「られる」「される」や、動詞の前後に「お(ご)~になる」をつけます。「召し上がる」「いらっしゃる」などの特別な動詞もあります。名詞の前には「お」「ご」をつけます。
謙譲語
相手への敬意を表して、自分あるいは自分が属する側がへりくだる際に使う言葉。動詞のの終わりに「~ていただく」や、動詞の前後に「お(ご)~する」をつけます。「参る」「いたす」などの特別な動詞もあります。
丁寧語
ものごとを丁寧に表現する言葉。名詞の前に「お」や「ご」をつけます。文末は「です」「ます」で終わります。文末が「ございます」「存じます」になると、さらに丁寧になります。
※ただし、過剰に敬語を使うと滑稽になります。また、外来語の前に「お」「ご」をつけるのは不自然なのでやめましょう。(例:おジュース、おテレビ)

~忌み言葉、重ね言葉に注意~

「別れる」「終わる」のように離別を表す言葉、「出る」「帰る」のように新婦の出戻りを暗示する言葉、「死」「枯れる」など不吉な言葉を「忌み(いみ)言葉」といい、使わないようにします。また、「またまた」「しばしば」のように、再婚やつらい出来事の再来を連想させる「重ね言葉」も嫌われます。
とはいえ、最近は厳しく言う人が減りました。また。普段あまりにも当たり前に使っている言葉もあるので、「できるだけ使わないようにする」と考え、やむおえない場合はさらりと使いましょう。また、言ってしまっても気付かれていないことが多いので、先を続けましょう。気付かれてしまったら「失礼しました」とひと言詫びて先に進みます。
なお、忌み言葉にはうまく言い換える言葉があります。例えば、「ウエディングケーキを切る」は、「ケーキにナイフを入れる」に、「パーティーは閉会にします」は「パーティーはお開きにします」に、「花びらが散る」は「花びらが舞う」に、「去年」は「昨年」に、「四」「九」は、「よん」「ここのつ」と読むなどです。

~忌み言葉の種類~

別れる、離れる、切る、壊れる、破る、衰える、終わる、おしまい、閉宴、失う、出る、逃げる、帰る、戻る、返す、絶える、去る、消える、悲しむ、冷える、遠のく、色あせる、移る、流れる、飽きる、嫌う、変わる、浅い、薄い、滅びる、欠ける、裂ける、割れる、無くなる、弱る、殺す、亡くなる、苦しむ、弔う、葬る、散る、枯れる、朽ちる、捨てる、暇、涙、病、最後、死、血、四、九

~重ね言葉の種類~

再び、再度、またまた、しばしば、返す返す、ますます、いよいよ、くれぐれ、重ね重ね、重ねて、重々、次々、繰り返し、再三、相次いで、いろいろ、わざわざ、皆々様、たびたび

~「尊敬語」と「謙譲語」の違いや種類~

【行く】
(尊敬語)いらっしゃる、行かれる、おいでになる、お越しになる
(謙譲語)参る、うかがう、あがる、おじゃまする
【来る】
(尊敬語)おみえになる、来られる、いらっしゃる、おいでになる
(謙譲語)参る、うかがう、おじゃまする、あがる
【会う】
(尊敬語)お会いになる、会われる
(謙譲語)お目にかかる、お会いいたす
【する】
(尊敬語)なさる、あそばす、される
(謙譲語)いたす
【いる】
(尊敬語)おいでになる、いらっしゃる
(謙譲語)おる
【訪ねる】
(尊敬語)お訪ねになる
(謙譲語)うかがう
【言う】
(尊敬語)言われる、おっしゃる
(謙譲語)申す、申し上げる
【聞く】
(尊敬語)聞かれる、お聞きになる
(謙譲語)うかがう、承る、拝聴する、お聞きする
【思う】
(尊敬語)思われる、思いになる
(謙譲語)存じます、存じ上げる
【見る】
(尊敬語)ご覧になる
(謙譲語)拝見する
【知る】
(尊敬語)ご存知、知っていらっしゃる
(謙譲語)存じ上げる
【考える】
(尊敬語)お考えになる
(謙譲語)存じます
【着る】
(尊敬語)召す、お召しになる
(謙譲語)身につける
【食べる】
(尊敬語)召し上がる、お食べになる
(謙譲語)いただく、ちょうだいする
【もらう】
(尊敬語)お受けになる、お納めになる
(謙譲語)いただく、ちょうだいする、たまわる
【与える】
(尊敬語)お与えになる、くださる
(謙譲語)差し上げる

~インフォメーション~

↑ PAGE TOP