~【例文】新郎の職場の先輩の作り方~
スピーチの例文「新郎の職場の先輩編」をまとめています。年上の先輩の結婚式や披露宴、2次会などでスピーチを失敗しないためにもまずはここの例文でスピーチ作りを練習してみましょう。
【オーソドックスに】~新郎の職場の先輩①(男性のスピーチ)~1分30秒~
○○くん、○○さん、おめどとうございます。ただいまご指名いただいた○○と申します。※①司会の方は、○○くんの先輩とご紹介くださいましたが、1年早く仕事に就いたというだけで、実際には同い年ですから、「同期の仲間」といった感覚でお付き合いいただいています。
先ほど○○さんがお話されたように、昨年の秋に河原で「芋煮会」を開催した時にお誘いした家内の大親友の○○さんがご結婚相手なので、今後は兄弟感覚でさらに仲良く付き合っていけるものと、喜んでいます。
○○くんはじつにこまやかな心配りのできる方で、仕事のほうもそれを反映してすばらしい実績をあげています。しかも鼻高々になるどころか謙虚に仲間への気配りをされるので、みんなから慕われています。きっと○○さんは、そんな○○くんの人柄に惹かれたのでしょう。
二人仲良く、いい家庭をつくっていってください。そして、これから先の人生、※②家族ぐるみで楽しくお付き合いさせてください。
(アイデア)
新郎新婦の出会いについてほかの人が先に話してしまったら、その話題にはさらりとふれる程度にする。
(注意)
※①:先輩と紹介された場合、それを謙虚に否定してもよい。もちろん、否定せずに、先輩としてのスピーチを堂々と披露するのもよい。
※②:自分の妻と新婦が知り合いであることを受けてのコメント。
【オーソドックスに】新郎の職場の先輩②(男女性のスピーチ)~1分30秒~
○○さん、○○さん、ご結婚おめでとうございます。私は、新郎の○○さんと同じ事務所で働いている○○と申します。
半年前、とある企画の打ち上げでみんなでそろって食事会をしていた際に、○○さんが「結婚するんだ」とうれしそうに発表されたのです。本当にびっくりしました。みんなから矢継ぎ早に浴びせられる質問に、普段はそんなにご自分のことを話さない○○さんが、ニコニコと答えたのが印象的です。○○さんへの思いを心の中にしまっておけない状態だったのかもしれませんね。今日、○○さんにお目にかかって、そんな○○さんの気持ちがわかった気がいたしました。
※後ほど、お二人が出会った北海道旅行に、○○さんと一緒に行かれた方がスピーチをされると聞いております。お二人の出会いの瞬間についてのお話がうかがえるものと楽しみにしています。
○○さん、○○さん、幸せになってください。
(注意)
一般の人が簡単に理解できないような専門性の高い仕事の話は、あえて説明しなくてもよい。紹介する必要がある場合は、簡単にわかりやすく説明するよう心がける。
(注意)
※二人が知り合ったエピソードを、後で話す人がいるのがわかっている場合のコメント。
【しみじみと】~新郎の職場の先輩③(男性のスピーチ)~3分~
○○くんと同じ工務店で働いている、○○と申します。○○くん、○○さん、ご結婚おめでとうございます。
私は○○くんより5年早くこの仕事に就いたので、大工をはじめて今年で9年になります。そんな私の大工人生の中で1番印象に残っている日というのは、昨年の2月5日です。大雪が降って、都内の交通が麻痺してしまったあの日のことです。
当時私たちは、世田谷区の木造一軒屋を造っていました。5日の前日の4日のこと、○○くんが4時間も遅刻をしてきたので、私は言語道断と叱りとばしました。彼は言い訳もせずにただ誤るので、私は「明日は4時間早く来て仕事しろ」と言い渡しました。
ところが、翌朝起きて窓の外を見るとあの大雪です。「今日は仕事にならないから休みにする」と親方から電話があり、順番にみんなに電話で伝えました。ところが、○○くんは家にいません。そうです。彼はいつもより4時間早く現場に向かっていたわけです。
かわいそうなことをしたな、と私も現場に向かいました。でも、雪のせいで、やっとの思いで現場に着いたのは昼過ぎでした。
○○くんは、現場の雪かきをしていました。うらみがましいことはひと言も言いません。それどころか、いつものようにさわやかな笑顔で「兄貴、来てくれたんですね」と言うのです。私は昨日、兄貴面をして理由も聞かずに○○くんを怒鳴ったことを悔やみました。
じつは○○くんが遅刻をした理由というのは、本日、○○くんの隣りで微笑んでいる○○さんが交通事故に遭ったのに居合わせて、救急車を呼んだり、病院に付き添ったりしていたからだったのです。
あの2月4日は、○○くんにとっての運命の日だったわけですね。先頃その事情を知って「どうして言わなかったんだ」と○○くんに尋ねると、「どんな理由にせよ、みんなに迷惑かけましたから」と彼は答えました。本当にいい奴です。※①私は○○くんの兄弟子であることを誇りに思います。
○○さん、○○くんを信じてついていってやってください。※②家を建てるときのようにコツコツと、お二人でいい家庭を築いてください。
(アイデア)
・ここでは「○○くん」としたが、普段の呼び方で話してもかまわない。その場合「○○くんのことを、いつも通りに○○と呼ぶことをお許しください」と断りを入れるとよい。
・無理に話を飾り立てなくても、内容が感動的ならば聞き手を引き付けることができる。
(注意)
「遅刻」のようなマイナスイメージが印象に残るような話し方はしないこと。ただし、このスピーチのように遅刻が転じて、新郎の長所の紹介になるなら大丈夫。
※①:先輩から後輩に贈る、最良のほめ言葉。
※②:新郎と自分の職業をうまくたとえに使って結ぶ。